2011年04月12日

道灌有縁の社寺(続き)祝言寺

東京メトロ銀座線の田原町駅から雷門と反対方向へ5分も歩くと、曹洞宗万年山祝言寺(しゅうげんじ)へきます。この寺は文京区本駒込の諏訪山吉祥寺を御本寺とし、入口に「当山開山 太田道灌公顕彰碑」と彫られた碑を持っています。
「江戸名所図絵」に「(祝言寺は)良山存久和尚開山たり、往古江戸城の辺祝言村といへるにありて天文20年の頃太田道灌草創す。天正の頃山号を賜り又この地に遷さる」とあります。当寺は1590年(天正18年)に徳川家康より万年山の山号と松平家と同じ「丸ニ一つ葵」の紋所を賜り、江戸城大手門前から後に神田、日本橋を経て現在の浅草に移りました。祝言村とは、祝田村と同じ所と思われます。道灌が築城地を探していたころ、祝田村に来て地名を聞き、たいへん喜んでそこを築城地にしたという逸話があります。
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(太田道灌公顕彰碑)
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(祝言寺)

この寺は明暦の振袖火事、関東大震災、戦災などで何度も焼けたので、古文書や宝物は残っていないけれども、太田道灌の位牌「静勝軒春苑道灌居士」があります。
ちなみにここで、各地の太田道灌の戒名をもう一度ならべてみると九種類になりました。戒名はそれぞれの寺の住職が作るものなので、九種類有っても特段の歴史的あるいは宗教的意味があることではないそうです。一番驚いているのは、生涯に鶴千代・資長・持資・道灌と名前を変え、没後に九種類も名前をつけられた道灌自身だと思います。これも道灌の人気のなせることであります。九種類の戒名は次の通りです。
@春苑道灌禅定門(梅花無尽蔵)A春苑静勝居士(本国寺年譜)B香月院殿春苑静勝道灌大居士(東京都北区静勝寺)C静勝軒春苑道灌大居士(東京都台東区祝言寺)D蓮乗院殿道灌日恩大居士(東京都墨田区法恩寺)E洞昌院殿心円道灌大居士(伊勢原市洞昌院)F大慈寺殿心園道灌大居士(伊勢原市大慈寺・あきる野市開光院・三島市妙法華寺・太田三楽斎家系図)G香月院殿春苑道灌大居士(さいたま市芳林寺・川島町養竹院)H太田道灌斎大居士 (鎌倉市英勝寺)
祝言寺=東京都台東区松が谷1‐6‐17