東京の日暮里から京成線の特急で成田まできて乗り換え、JR成田線で田園地帯をごとごと走ると、合計約3時間で佐原へ着きます。駅の入口の暖簾(のれん)をくぐると、伊能忠敬の銅像が迎えてくれます。
太田道灌が、佐原(香取市)に来たことはありません。祭り本部で聞くと、江戸時代に、佐原上仲町が頼んだ、江戸人形町の人形師の得意技が太田道灌だったので、そうなったそうです。
上部に大人形、周囲に豪華な彫刻が彫り付けられた,総檜(ひのき)造りの重厚な山車が佐原囃子(はやし)の音とともに、歴史的な街並み(国選定)重要伝統的建造物群(保存地区)の中を曳き廻されました。この祭りは、無形文化財としてユネスコにも登録されています。
上仲町の山車は、町内の電線のないところに来ると、「威徳」の道灌さんが一気に立ち上がり、青空をバックに「あっ晴れ太田道灌」となります。昔は、若い衆が数人で道灌を立ち上げていましたが、今は電気仕掛けですから、あっと言う間に立ち上がったり潜んだりします。
道灌さんは、近くで見るとなかなかいい男ですが、残念ながら全国どこでも綾井傘をかぶってるので顔に日が当たりません。
町内の所々で、笛太鼓で佐原囃子を流し、女性たちは、懐から扇子を出して踊ります。町内の乱引きになるとたいへんです。道灌さんは身を潜めて、若い衆は絶えず、特殊な道具で電線を持ち上げなければ、山車は通れません。
ポーランドから来た女性グループの観光客が、一緒に山車を押していました。
八坂神社の夏祭りには、太田道灌、天うず女命(あまのうずめのみこと)、菅原道真、金時山姥(きんときやまうば)など10台の山車が出ます。諏訪神社の秋まつりには、大楠公、仁徳天皇、神武天皇、桃太郎、源義経、浦島太郎など15台の山車がでます。
山車の曲曳きには「のの字回し」「こばん廻し」「そろばん曳き」などがあり、各町内は見せ場で技術を競います。
夕暮れが迫ると各山車には,灯りがともりいやがうえにも雰囲気が盛り上がってきます。
ちょうどその頃、私は疲れ果てて、もう帰らねばならなくなりました。来るときは東京から電車で来ましたが、帰りは高速バスで帰りました。翌日11日には東京から佐原まで、臨時列車「あやめ号」が出たそうです。